【進撃の巨人】サシャの父

久しぶりに進撃アニメを見た。サシャの父がサシャを殺したガビを赦すエピソード。この話はある意味一番心を抉られます。

サシャの父の人間性、立派ですよね。あまりにも立派で感心するんだけど、同時にどうしようもなく悲しくなる。

 

ガビを赦すに至ったのはサシャの父が狩人だったことが大きく影響していると思う。狩りをしていれば仕留めた獣の仲間や親、子が襲いかかってくる、なんてことはよくあったはずだ。

復讐によって身近な人間が死ぬことはサシャ父にとっては珍しいことではなかった。だからこそ人よりある程度折り合いをつけることができた。

次にサシャが人を殺したという事実。

サシャの父は、もしかしたらサシャが殺されたことよりもサシャが人を殺したことのほうがショックだったのではないだろうか。

自分の娘が誰かを殺した以上、「殺されたから殺した」なんて言われて、目の前の子供がただただ憎いという気持ちにはなれないと思う。

 

何よりサシャの父はサシャを兵団に送り出している。これがガビを赦すに至った最たる理由だと私は考えてます。

自分が兵団送りにしなければ……という後悔が強くて、そんな愚痴を時折サシャ母にこぼしていたんじゃないか。だからあの土壇場でサシャ父はサシャ母にナイフを渡せたし、サシャ母はそれをテーブルに置くことができた。

サシャ父がガビを憎めるわけがない。というよりも、憎いのはきっと自分自身なんじゃないだろうか。