【進撃の巨人】キッツ隊長

小鹿隊長ことキッツ・ヴェールマンが好きだった。

きっかけはコーテクのゲーム『進撃の巨人2』。オリジナル主人公を通して原作キャラと交流できるこのゲームで、キッツ隊長は可愛らしい一面を見せてくれる。

「イェーガーを疑ったこと謝ったほうがいいかな?」

なんてことをエレンと同じ新兵の少年少女(オリジナル主人公)に相談してくるのである。

それも一人じゃなくて部下のリコ班長を従えて。

 

いやいやいや小鹿のように繊細にも程があるでしょう。

背も高くて立派な髭生やして駐屯兵団隊長の役職に就く男が。

新兵に相談しちゃうだけでも繊細なのにその相談も部下と一緒じゃなきゃできない。

何たる萌え。ギャップ萌えである。

 

そんな可愛い推しなのだが、生死が不明である。

原作最終巻と同時発売のファンブック『キャラクター名鑑 FINAL』でキッツ隊長は死亡と記されていないからどこかで生きていると思うのが妥当……と言いたいところだが、ファンブックは本編ではっきりと死に際または遺体が描かれたキャラクター以外生死判定があやふやだ。

過去のファンブック(キャラクター名鑑)で死亡とされたサムエルはイェーガー派として再登場するし、トーマは死亡とされていないもののウォール・ローゼに巨人が出現したとの報告を終えたきり本編に出てこない。エレン奪還作戦かシガンシナ区決戦にて戦死したと見るのが妥当だろう。

 

また、ピクシス司令ら上層部が巨人化した群れの中にキッツ隊長そっくりな無垢の巨人がいるという噂もある。

私は死んでいると認めたくないからかキッツ隊長らしき巨人を見つけられなかったののだけど、偉い立場の人だし脊髄液入りワインを飲んでいた可能性は十二分にある。ピクシス司令と酒を飲む姿をありありと想像できた。

恐らくキッツ隊長は脊髄液を盛られて巨人化し、死亡したのだろう。

 

憶測に過ぎないからショックを受けようにも受けきれない。

脇役だから生死不明でもしょうがないけど、脇役でも私はゲームで確かにキッツ隊長と交流したのだ。キッツ隊長に対して愛着のようなものがある。

この愛着はむしろ原作で出番の少ない脇役だからこそ湧いたものだ。「新兵に相談しに来るキッツ隊長カワイイ」なんて萌え、原作を読むだけなら絶対に得られなかっただろう。

なんだかやりきれない、複雑な気持ちだ。