「約束のネバーランド」の結末が不満だった感想

最終巻までのネタバレ及びネガティブな感想を含みます。

 

鬼が全員「人喰うのやめる!」と言いだした結末に拍子抜けした。

人間が好んでからあげ食べるのと一緒で鬼の中にも娯楽で人間食べる奴絶対いると思う。

みんながみんな一丸となって食用児のいない世界を受け入れるなんてありえない。

でも思い返せば約ネバって最初からそういう感じだった。みんな運命共同体。思いや考え、感情、何もかもを共有している。異論を唱える者はいない。いてもすぐに絆され一心同体と化す。

 

GFハウスの子供たちはママの正体や鬼の存在を知るや否やみんなママの裏切りにショックを受け、エマの脱獄計画に賛同した。小さい子が殆どなんだから、それでもママが好き、だから残りたいって子、いるって。でもいない。みんなエマに従う。

脱獄後も脱獄後で不自然なくらい完璧な集団行動をこなす。真っ先に逃げようとして真っ先に死ぬ奴がいてもおかしくない状況だがやはりいない。誰一人パニックにならず作戦通りの動きをして生き残る。

この時点ではGFハウスの子供たちは頭が良い子たちばかりだから合理的に考えられるんだろうな、と特に気にせずにいたけど最後の鬼の反応でああこれは違うなとわかった。思考や感情に違いがない、つまりキャラが薄いだけなんだなと。

 

面白かったのはGFハウス脱獄編まで。シスター・クローネがなかなかの曲者で、何度も何度も裏を読まれる心理戦に子供たちは勝てるのかとハラハラドキドキした。シスター・クローネは野心的でキャラも濃かったし。

ミネルヴァ探訪編、ゴールディ・ポンド編もちょっとは楽しかったけどあの結末を読んでからでは一致団結があまりにも不自然に見えてしまって結末を知る以前のように楽しめない。

結末を知らないうちが一番面白かった。