湊かなえ「高校入試」の感想

一高万歳

学習机を捨てる伝説に興味を惹かれた。学習机を捨てるなんてどういうことなんだろう。あれ意外と便利だから捨てたら意外と困るのに。

現状が立派な人でも一高卒じゃなかったらダメで、一高を卒業している者のほうが現状がどうあれ偉いというおかしな風潮。いつまでも一高卒にこだわる姿は狂気だ。

「高校入試」はそんな一高の入試をぶっつぶす話。

  

教師あれこれ

自分の母校の先生も裏ではこんなだったかもしれないと思うとイヤだなぁってくらいギスギスしてる。

校長は空気だと思っていたけど、最後の最後ですごく美味しいとこ取りだった。彼の言葉には響くものがあった。

基本的にギスギスしてる本作ですが「杏子LOVE」とインディゴリゾート云々はクスっとした。

小西先生はなんだか応援したくなった。頑張れ。

 

最後に

元がドラマだからか人の深いところにグイグイ引き込まれるような作風ではなく、人物を把握するのも一苦労だったため読み終わるまでに時間がかかった。

でも面白かった。湊かなえ作品はネットの使い方がうまい。M先生探しが楽しかった。