子供の頃の愛読書を処分したら寂しくなった

断捨離の神様が降ってきて、読んでない本を処分したくなった。

3段カラーボックス4つ分の本棚の中にギッシリと本が詰まっている。中には子供の頃の愛読書もあった。

本、愛読書といっても主に漫画なんだけど、これが子供の頃に何度も何度も読んだ上に管理がずさんだったために凄まじいにおいが染み付いている。

二十歳過ぎて体質が変わったのか、昔は平気だった古い本のにおいが耐え難くていくら愛読書だったとはいえこのにおいじゃ読めないし、ていうかもう何年も読んでないし、でも新しい漫画はどんどん増えて本棚の空きが足りなくなってるってことで断捨離の神様が降ってきた勢いに任せて処分した。

 

というのがかれこれ2、3年くらい前の話。

スッキリした本棚にはあれから新しい漫画が増えて、あのときとは中身がまるで違う。実に快適。

快適だった。

断捨離をして爽やかな気持ちでいられたのはほんのわずかな間だけだった。今は何かとんでもないことを仕出かしたんじゃないかって気分。

 

断捨離を後悔しているわけじゃない。取っておいたところで読まなかっただろうし、処分したあとにまた読みたくなったわけでもない。

でも何だろう。自分の中の大事な何かを捨ててしまったような気がする。

子供の頃に読んだ本だから、中には今現在の趣味嗜好に多大な影響を与えたものがあったはずで。それを処分したからものすごい違和感というか、喪失感を覚える。

 

今、本棚にあるのは二十歳過ぎてから買った本が殆どだ。子供の頃や十代の頃に買った本は少ししかない。

なんとなく自分の本棚じゃないと感じる。

いや、間違いなく自分の本棚なんだけど。そこはかとなく寂しい。